アラサーリケジョの寄る辺

迷いながらもそれなりに人生を謳歌するアラサーリケジョの日常

【人生賛歌】アキラとあきら

すばらしいのでぜひ観てください。私は13回観ました(え)

芝居も、脚本も、演出もいいです。

観た後、爽やかな気持ちで帰れます。

ヒューマンドラマが染みる方は泣けると思います(泣いてる方ちらほら見ます)

土下座!倍返し!!という単純な話でもなく、イケメンの無駄遣い映画でもない、あたたかな人生賛歌です。

上映六週目で上映回数は減ってますが、まだまだ色んなところでやってますのでぜひ!!

(いつも観終わった後、今日もよかった~みんな観て~~ってなるので書きました!)

 

 

※以下、自分語りと感想(ネタバレなし)

 

原作、ドラマは履修済みで、原作はおもしろいし、WOWOWドラマもよくて(斎藤向井のアキラとあきらもいいのでおすすめ!)、映画化のハードル高いぞ~と思いながら、楽しみにしてました

竹内横浜のW主演と発表になった際、横浜くんはさすがに若過ぎん?とは思いました(三十弱の世代でやるかな~と思ってたのもあり)

特報見て『真逆の信念を持つ二人』に大丈夫か?と不安になり(原作、ドラマはそういう感じじゃないのがまたいいので)

主題歌付きで予告が解禁になる頃には、エンドロール観に行くかあ~(back number好き)映画もつまらないことはないやろ~~という気持ちで行きました。

すごくよかったです!!!

二時間にするのにお話は欲張らず整理されてて、主演二人を筆頭にお芝居もみなさんよくて、無駄なシーンがほぼない堅実な演出で、本当にいい映画です。

 

プロモーションで『池井戸作品の中では異色の感動巨編』(このキャッチコピーが適切はさておき)とされてる通り、池井戸作品の中では珍しく若者二人が主人公なんですよね(池井戸さんも若かったから書けたとおっしゃっている)

演者のファンのための映画とかイケメンばっかりとか言われてますけど、多分主演二人や髙橋くんのファンにはとっつきにくい題材で、池井戸作品のファンには主人公(主演)が若過ぎて食指が動きにくいんじゃないかと。

ある特定の層をターゲットにするには扱いが難しい作品だと思うんですが、その難しさこそがこの作品のよさだと思っています。

原作読んだ時から、池井戸さんの若者への眼差しが素敵だな~と思っていて。

映画も、悩みもがき戦う若者へのエールに満ちていると思います。

だから、題材は少し難しいかもしれないけど、学生さんとか若い人にぜひ観てほしいなと思います。頑張ってる子ほど、人生こんなうまくいかねーよ!って思うかもしれないけど、人生ってこんな感じよなあ、って後に思えるはずだから(つらい日々が続いてもふといいことがあったり、人生を変えるような運命的な出会いがふとあったり)

逆に大人は、人生ってこんな感じだなあって染みると思います!(泣いてる方は年齢高めの方が多い)

私もちょっと前に見てたら、イイハナシダナ~って感じだったと思いますが、三十になって直近色々あって、「決して楽ではないが/努力は実りづらいが きっと人生は素晴らしい」って思えるようになったので、とても刺さってるんだと思います。

 

お話は文庫上下巻の核となるところは大切に、きちっとまとまった二時間ドラマになってます(魅力的なシーン、キャラは多かったと思うけど、よく取捨選択されてるなあと思います)原作から雰囲気を変えて、情のアキラvs理性のあきらの分かりやすい対立関係から始めたのもよかったと思う

とにかく対比/比喩が効いているのとエピソードごとに引きがあるのがすごく好きです

あと、カタルシスはちゃんとあるけど、ただ単調な勧善懲悪!爽快感!!という感じではないのもいいです(現実も単純な悪人は少ないと思いますし)

 

キャスト

竹内くん;真っ直ぐ奮闘系主人公は十八番だと思いますが、苦悩や挫折、それを経た成長、頼もしさの変化もよかった。横浜くんを褒める声が多いけど、竹内くんが求められた役割をしっかりこなしたからこそ、相手が引き立ったんだと思ってます

 

横浜くん:こんなに緩急がつけられるんだとびっくりしました(ドラマ着飾る~でしか拝見したことがなくて)冷たく強い感じ、悩み戸惑い、心配気遣い……温度変化がとてもすてきでした。クライマックスのお芝居が本当に圧巻です。映画の階堂くんが嫌な感じにならなかったのは、横浜くんのお芝居の力だと思ってます

 

髙橋くん:ファンが喜んだかは分からないけど笑、私はこういう役やるの絶対に次につながるしおいしいと思います!お芝居もよかったですしね。横浜くんとのあのシーン、回を重ねるごとに胸が詰まります……

 

ユースケさん江口さんは味のある役でさすがの演技ですし、萌歌ちゃんは紅一点清涼剤だし、石丸さんも印象的だし、奥田さんはさすがの存在感だし、満島くん宇野さんもいい役だし、児嶋塚地アキラ100%の芸人さんたちもいい味出してて、ちょい役のみなさんも合ってて、キャストほんといいです!!

 

三木監督は堅実で安心できますね(本人、演者もコメントしてた通り、恋愛もの実写化のイメージが強かったので発表時はちょっとびっくりでしたが)冗長にならず、でも散らかり過ぎず。恋愛ものの豊富な経験を活かして人物にフォーカスした三木映画でよかったなって思ってます。大きくて動きのあるモチーフがお好きとのこと、ラストシーン大好きです。

 

大間々さんの重厚な劇奏もすごくいいです!
back number「ベルベットの詩」も最高。あれを最後に聴いて帰れるのがたまらん。


とまあ、本当に素敵な映画なのでみんな観てください!

経理関係のお話が難しければとりあえず初回はノリで楽しんで笑、パンフレット買って理解して二回目観ましょう!!

イケメンものではないですけど、スーツの男たちはめちゃくちゃかっこ良いんでそれ目当てでもいいと思います!!!

バディもの、ブロマンスものがお好きな方にも絶対刺さります!!!!

お願いします!!!!!